β次元日記

α次元にはいけない。せめてフィクションの話をしよう。

2019-01-01から1年間の記事一覧

「世界を向うに廻してか」「世界を向うに廻してだ」

「ママと話をしたんだろう。」 「した。」 「そしてママの味方になったのかね。」 その前の日だったならば、私は、「敵だの味方だのっていうことはありやしないんだよ、」と答える所だった。併しその日、私は、「いや、君のだ。世界を向うに廻そう、」と答え…

それは希望を示すもの(ジュード・ロウ 撮影会レポ)

『最高の人生の見つけ方』(2007)にて、モーガン・フリーマン演じるカーターとジャック・ニコルソン演じるエドワードを奇跡のような余生に導くのは、カーターが病床でこっそり書いていた「棺桶リスト」…分かりやすく言えば「死ぬまでにやりたいことリスト」…

「タピオカを飲む女は頭が悪い」のか

表題と中身にはさほど関係がない。 matogrosso.jp イースト・プレスのWeb文芸誌「Matogrosso」で連載中の漫画、「カイニスの金の鳥」をぜひ読んで欲しくてこのブログを書いている。 どういう作品か。 19世紀イギリス。片田舎に住む主人公は、本を読み小説を…

名探偵ピカチュウとデカい蟹

お久しぶりです。元気ですか? 私は元気です。 約一ヶ月ぶりのブログだ。書き方を忘れてしまって足取りが覚束ない。 リハビリも兼ねて、最近観たものの感想でも書いておこうかと思う。 まず劇場で『名探偵ピカチュウ』をみた。 端的に言えば、ものすごく良か…

第六夜をBL的に読解する

今回は有栖川有栖『高原のフーダニット』(2014、徳間書店)に収録されている「ミステリ夢十夜」について、腐女子的な視線から考えてみたいと思います。 第六夜の最初の印象は「火アリっぽいな」でした。 (火アリがどのようなカップリングか知らない、ネタ…

希望は正四面体の形をしている

あいも変わらず毒性のある花の話である。 花はまだ咲いており、私の部屋で唯一むらむらと生気を放っている。 そして先週ごろから花の中心に緑色のさやのようなものが発生した。 これが全ての花についているのでちょっとキモい 少女の腹から突き出たエイリア…

また毒性のある花を買った話

軽挙妄動でおなじみの当ブログだが、最もひやっとしたのは毒性のある花を食べてしまった時だ。 食べたいほど可愛い、が募って花を食べたら神経毒のあるらしい花だった、という驚きの軽率さ。自分でもあれは流石に肝が冷えた。 今度は絶対にどれだけ可愛くて…

最近観たもの

人生がままならないのに、シャーロックホームズ観たさでNetflixにお試し登録してしまったのが一ヶ月前のことだ。 シャーロックはとても良かった。ぜひ聖典を読みたい。 個人的にツボだったのは、ジョンが歩く時にはいつも脇が空いているところだ。軍人を見た…

ほとほと(古事記の話)

ガタカの話をやっとし終えたので、何か一つ荷を降ろしたような気持ちになっている。 そうなると矢継ぎ早に更新してみたくなるものだ。 そこで、最近再読している古事記の面白かった箇所を覚書程度に書いておこうかと思う。日本文学専攻ではないので間違いが…

ジュード・ロウ(母)をみよ【GATTACA感想】

ガタカが好きだ。 ガタカはSF映画である。顔がいいことで有名なジュード・ロウが出演する。 主演はイーサン・ホークで、この二人が同棲し、夢を掴み、そして離れる。そういう映画である。つまり最高の映画ということだ。 Gattaca - Trailer ↑サムネが何だか…

奥歯をぎゅっと噛みしめる

本当はガタカの話をしたかったのだが、それよりも話さずにはいられない事柄が出来てしまった。 ワイドナショーにおける、松本人志の指原莉乃への発言だ。 指原莉乃「…松本さんが干されますように!!!」松本人志「体を使って」発言に反応 https://headlines…

傾いた弁当が奇跡的に旨い

(↑猪と私と男二人を関係付けたい気持ちのイラスト) 前回のエントリからだいぶ時間が空いてしまった。週二更新を目指す身としては反省しきり、不徳の致すところである。 本来は「SF映画ガタカにおいてジュード・ロウとは母である」という話をしようと思って…